女性リーダー育成研修
女性リーダーが悩む「キャリアの迷宮」とは
2023年内閣府から女性版骨太の方針が発表されるなど、近年女性リーダーの輩出は国家課題となりました。1985年男女雇用機会均等法制定から約四半世紀が立ち、確かに一部の女性が管理職などのリーダーとなり活躍する事例もみられるようになりました。
一方で、厚生労働省の2022年度「雇用均等基本調査」結果によると、管理職に占める女性の割合は12.7%にとどまり(前年比0.4ポイント増)、女性リーダーの育成は必ずしも順調とはいえません。
女性がリーダーの地位に就くことの難しさを、2007年、ノースウェスタン大学 心理学部 教授のアリス・H・イーグリーとウェルズリー・カレッジ 心理学部 客員准教授のリンダ・L・カーリは「キャリアの迷宮」に例えました。女性がリーダーになる道のりを、迷宮を進むように非常に険しく、ライフイベントの多様化によってより複雑に入り組み、出口にたどり着きがたいことを例えたメタファーです。女性が組織に入ったときには既に様々な障がい=迷宮があり、先に進もうとしても一度迷宮に入り込むと抜け出せなくなり、離脱していく人たちが多くいます。
女性が囚われるキャリアの迷宮、5つの問題
キャリアの迷宮は、大きく4つの問題に分類されます。
- 量的問題:女性社員の人数が少なく、キャリアの問題が見えていない。女性リーダーの育成自体を重視していない
- 意識問題:女性のリーダーシップ開発にかんして、アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)がある。心理的安全性が確保されていない。
- スキル問題:女性自身/女性をマネジメントする側のスキルや行動が不足している。関係性の質が悪い。
- 時差問題:女性がリーダーになるまで、時間がかかるために待てない。女性リーダー育成に関して、長期的視点や継続性が欠如している。
- 構造・しくみ制度の老朽化:過去に整備され、現在も温存されたシステムが形骸化し、今の状況下で機能していない。
リーダー育成研修でキャリアの迷宮を乗り越える!
女性は新卒時代から継続的に、複雑で多様な障害に直面/経験します。が、近年では障害を乗り越える戦略も多様にあり、女性自身/組織の努力によって克服することができます。女性がその戦略を自ら構築する手段の一つが、女性リーダー育成研修です。
研修内容
女性特有のキャリアの問題に対応し、女性が組織内でリーダーを目指すために必要な準備を整えます。
具体的には受講生が
①リーダーシップ発揮に向けたマインドセット
②組織意思決定を実行するためのスキルセット
を手に入れることを目指します。
研修後に期待できる効果
- 女性が自己理解・他者理解を深めることで、自らの強みに気づき、強みを生かした働き方ができる
- ロールモデルからの講話や受講生間の対話から、多様な自組織内外でのキャリアビジョンを描けるようになる
- 自分らしいリーダーシップスタイルを知り、そのスキルとマインドを手に入れる
研修概要
コース名 | 女性リーダー育成研修 |
目的 | 受講生がリーダーを目指すために必要な準備を整える。 研修を通して、自己の能力に自信をもち、リーダーシップの発揮と管理職を視野に入れたキャリアビジョンを描けるようにする。 的意思決定のできる高度な実務スキルとメンタルタフネスを身につける。 |
研修の内容 | 自己理解・他者理解を深める ロールモデルセッション マネジメントのヒントを学ぶ ワールドカフェ 自分らしいリーダーシップを確立する 自分ブランドをつくる 影響力・巻き込み力を強化する 成果報告会発表 |
対象者 | 女性リーダー |
受講人数目安 | 【対面研修】24~30人 【オンライン研修】24~50人 【ハイブリット研修】24~50人 *必要に応じて、研修効果を最大化するため、複数回実施や、サブファシリテーターおよびテクニカルファシリテーターの臨席をご提案する場合がございます。 |
研修期間やスケジュール | 3時間半、半日、1日、複数日程など、お客様の希望スケジュールによって、研修の内容をカスタマイズし、柔軟に対応いたします。 |
場所 | 全国対応可 オンライン/ハイブリット研修の場合は、お客様の希望ツールに準拠いたします(Zoom、Teams等) *但し、オンラインサポートを弊社で実施する場合はZoomのみ承ります。 |
受講者への要件 | 事前・事後課題の有無はお客様の希望により設定いたします。 |
対応できる研修形式 | 対面/オンライン/ハイブリット |
研修詳細
録画 | 可(別途料金を申し受ける場合があります) |
受講料や関連費用 | 人数や期間、登壇講師によって異なります。お見積りをお出しいたしますので、お問い合わせフォームよりご連絡ください。 |
企業文化や個別課題への対応 | 貴社特有のニーズに沿った、プログラムを提案いたします。 |
サポートやフォローアッププログラムの有無 | オンラインでの円滑な運営をサポートするテクニカルファシリテーターや、大人数/高難度の研修をサポートするためのサブ講師の手配など、目的や予算、スケジュールに合わせて、その他サポートやフォローアッププログラムの提供(別途見積もり)をいたします。 |
教材の有無 | 投影資料をすべて配布提供可 研修内容に沿ったワークブックも別途料金で制作いたします |
導入事例
研修名
業界 | 家電 |
実施人数 | 16名 |
実施背景 | DEI経営を加速するために、意欲と能力の高い女性の活躍の場を広げる。女性管理職比率を現在の2倍に引き上げることを目標に、女性活躍プロジェクトが発足。 |
プログラム設計の狙い | 管理職を志望しない理由を社内調査した結果、心理的資本、特に自分ならできるという自信がない候補者が多いことがわかった。 研修の期間を複数日開催として伴走型での研修を行うこととした。テーマは要望の多かったマネジメントスキルと心理的資本とし、女性社員の意識と行動変容を促す。 |
期間 | 3日間 |
研修を実施したお客様からの声
受講生の声
- キャリアアップ≒昇進というイメージがあり、私には難しいとプレッシャーを感じていました。しかし、研修を受講して、自分らしいキャリアを目指していいのだと気づけました。。
- 今回ロールモデルセッションで話をきけてよかったです。職場に同性の先輩がいなかったので、新鮮だった。
- グループを通して、他の参加者から様々な意見を聞けて良かった。ロールモデルの話をきいて、管理職もいいなと心境に変化があった。
- 管理職というと手の届かない存在のように思っていたが、目の前の仕事をコツコツがんばればいいのだと感じられて、とても励まされた。今のがんばりの結果として、昇進があるのだと思えた。
- 今までの研修で一番よかった。自分の意見を発信して、目標を一つ一つクリアしていけるようにしたい。
研修担当者からのフィードバック
女性社員の皆様が他の参加者とも励まし合いながら、研修から学びを得ようと積極的に受講されていた姿が印象的でした。女性が少ない組織と言うことで、受講理由の多くは「上司の薦め」でしたが、講義やロールモデルのお話から、女性比率の少ない職場でどうやってキャリアを積むか、気づきを得た方も多かったようです。今後も継続的な取組みをされるとのことですので、引き続き、ご支援できればと思います。
Adviser / Associates 女性リーダー育成研修の講師・コンサルタントのご紹介
女性リーダー育成研修の関連サービス
組織開発ワークショップで、職場の相互信頼(ビロンギング)と創造性を引き出します。対話によって、チームが直面する課題を乗り越える機会づくりを支援します。
DEIを企業文化の中核に。インクルーシブリーダーシップ研修で、管理職が自身のバイアスを乗り越え、リーダーのための意識改革とスキルアップを推進します。
女性の心理的資本を伸ばし、リーダーシップを育成する研修。専門的なトレーニングを通じて、女性自身が自らの力を最大限発揮し、多様性豊かな職場を作るための具体的な手法を学びます。
DEIを経営戦略に組み込む組織開発コンサルティング。貴社の推進段階にあわせたカスタマイズプランで、持続可能な組織変容を支援します。
多様性を組織の力に変えるD&I/DE&I研修。気づきと理解を育む双方向カリキュラムで、スキルとマインドセットを醸成し、DEI経営を推進します。
貴社のメンバーをインクルーシブリーダーへ育てるコンサルティング。組織における多様性と包括性の理解を深め、実践するリーダーシップのための具体的な手法を提供します。
女性活躍の土台作りを支援するコンサルティング。女性自身の心理的資本の開発と、管理職のスキルとマインドセットを通して、ジェンダー平等を目指すDEI推進を支援します。
組織のダイバーシティを啓発する最初の一歩を伴走するコンサルティング。多様性の価値を認識し、組織に根付かせるための基本的なガイドラインづくりや施策展開を支援します。
多様性の価値とそこから生み出される成果を組織へ、そして社会へ広げるコンサルティング。貴社とそのステークホルダーとともに、ダイバーシティの終わりなき旅を歩み続けます。