働き方改革とダイバーシティに関する用語集

スポンサーシップとは、スポンシー(支援される人)の能力や人間性に対する信頼をもとに、そのキャリア構築を支援するために、スポンシー自身と周囲に働きかける思考と行動、またはこれらのプロセスを促進させるための制度をさします。組織行動論の研究者であるハーミニア・イバラ氏が提唱した理論で、特に女性のリーダー育成・キャリア育成の場面で用いられます。
スポンサーシップは、社内人材を活用し若年者の成長を促進するメンター制度から、さらに踏み込んだキャリア形成の支援方法です。メンター制度では、メンター(支援する人)はキャリア形成に関するコーチやアドバイス提供の役割のみを担い、課題解決はあくまでのアドバイスをうけたメンティ(支援される人)が行います。一方、スポンサーシップでは、スポンサー(支援する人)は、より直接的にスポンシーの昇進を支援します。スポンサーは社内の実力者にスポンシーを紹介する、成果につながりやすい仕事に与える、組織内外の批判から守るなど、スポンシーの能力や実績を証言・保証して、周囲を説得することが求められます。そのため、スポンサーは組織において影響力のある役職者が務める必要があります。
スポンサーシップのメリットは、リーダー層への露出や役職者との人的ネットワーク構築という、より影響力の高いキャリア形成を支援できることです。ただし、スポンサーシップは強制・強制できるものではないため、制度として機能・定着させることが難しい側面があります。また、スポンシーシップにおける支援がえこひいきと混同されて、他の社員の士気を低下させる恐れもあります。それらを防ぐためには、スポンシーの能力や実績を見える化(ビジビリティ)することが重要です。
日本では、外資系企業が中心になって、スポンサーシッププログラムを活用し、女性の管理職登用を進めています。

参考文献、HP
リクルートワークス機関誌Works123号
リクルートワークス機関誌Works127号
アクサ生命「女性の活躍推進」