働き方改革とダイバーシティに関する用語集

オピニオン・ダイバーシティとは「意見の多様性」をさし、組織の一人ひとりの個性的で多様な見方・意見を表明することで、相乗効果を生み出したり意思決定に活かしていこうとする考え方をいいます。自由闊達な雰囲気な中で、立場や役割を越えて意見や見解が表明され活かされている状態こそが、組織や集団としての知のシナジーを生み出すのです。
「他人と違ったとしても、自分の意見を発信していい」という風土は社員に安心感を与え、職場の心理的安全性 の向上や社員の働きがいにつながります。また、新しい視点での商品開発やマーケティングにつながる可能性もある。欧米においては、ダイバーシティマネジメントの重要なテーマとして取り扱う企業も多く見られます。
一方、日本においてはこのような考え方は、まだ十分に浸透しているとは言い難い状況です。同質性や協調性を重視する日本社会においては、上意下達や同調圧力の風土が根強く残る会社も少なくありません。場の空気を読んで発言を控えたり、自分の意見を抑えて言うべきことを言わない・言えない状況もしばしばみられます。せっかくよい意見やアイデアがあってもそれらが表明されなければ、組織の力に生かすことはできません。
オピニオン・ダイバーシティを取り扱うためには、相手の主張や意見の根底にある、感情や思考、さらには価値観や信念にも目を向けて、理解を深めることが必要となります。 「多様性がそこにある」状態から一歩進んで、「多様な人が自由に意見を表明し、お互いの違いと共通を理解し、尊重しながら対話をする」状態を作り出すことが重要なのです。

参考文献
荒金雅子「多様性を活かすダイバーシティ経営 基礎編・実践編」日本規格協会