ダイバーシティな日々


クオリアでは、研修後のフォローアップメニューとして、8週間のオンライントレーニングDiチャレ!を提供しています。Habi*DoというエンゲージメントSNSをベースにしていますが、これがとっても効果的!(^^)!

特に、人数が多いわりに仕事が忙しく属人的なコールセンターや、上司・部下のすれ違いでディスコミュニケーションが発生している営業拠点などでは劇的な変化が生まれています。
ダイバーシティや女性活躍推進という漠然としたテーマで、成果や効果をすぐには感じにくい現場でも、このツールを活用することで大きな変化が生まれます。
つい最近も某保険会社の女性活躍プロジェクトに活用し大きな成果をあげました。成果発表会に来られた社長をはじめ役員の方が、声をそろえて「期待を裏切られました!ものすごい成長です。たった半年でこんなに変わるとは、どんな魔法をつかったのですか」という、嬉しいコメント。いえいえ、彼女たち自身の意欲と行動が変化を生んだのですよね~。

そういう素晴らしい成果がある一方で、まだまだ馴染みのないSNS型ラーニングに抵抗感を示す人も少なくありません。また、プライベートとオフィシャルの境界線があいまいになるため、公式なのは非公式なのかがわかりづらく、私生活に侵入された感覚になる人やビジネスライクに割り切る人が居るなどと、必ずしも順調に進むとは限らないことも多くあります。また、オンラインならではのコミュニケーションの複雑さもあります。だからこそ、重要なのは、安心・安全の場を担保し話し合いを活性化させるガイドやファシリテーター(管理人やリーダーではありません)の存在です。仕事でSNSを活用することへの抵抗感や違和感を払しょくし、効果的に使ってもらうためにはオンラインファシリテーターの存在は不可欠です。
そういうことを考えていた矢先、ハーバードビジネスレビュー3月号にうってつけの記事が掲載されていました。社内SNSを効果的に活用するヒントが満載の記事でしたので、要約して紹介します。

ナレッジ共有と協働を促進する ~社内SNSを上手に使いこなす方法~

カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授 ポール・レオナルディ
ハーバード・ビジネス・スクール教授 セダール・ニーリー
Diamond Harvard Business Review 2018.3月号 P11-22から引用再構成しています)

社内SNSは組織の垣根を超えた社員のコラボレーションやナレッジ共有を促進する

ツールを使ったグループ社員はそうでないグループと比べ、自分の業務遂行に必要な専門知識を持つ同僚にたどり着く可能性が31%上昇した。またその有識者に連絡を取ってくれる人物を的確に見極める可能性も88%向上した。

ソーシャル化(SNS導入)をめざす企業が陥りがちな4つの罠

罠その1. ミレニアル世代を誤解する
上級幹部の人たちは、若者たちは「息をするようにソーシャルメディアを使う」と思い込んでいるが、決してそんなことはない。彼/彼女たちにとってソーシャルメディアは、自己表現や友人・家族とのコミュニケーションの場であり、プライベートには不可欠だが、仕事にはほとんどあるいはまったく関係ないと認識している。
「ソーシャル」という言葉は、「非公式」で「個人的」なものという印象を与える。若い世代は、仕事関連の話しをSNSで行うことに違和感をもっているが、年配者は仕事で使うことに違和感をもたず、むしろ有効なコミュニケーション手段になると考えている。

罠その2. 非公式なコミュニケーションを制限する
社員がSNSを使う主な動機の一つは、他人のプライベートに対する好奇心である。その人のパーソナルな情報を把握できていると心強さを感じるし、仕事関連の情報を得る率が3倍近く高くなるという調査もある。ソーシャルツール上での振る舞いは、一定以上の信用(情報を共有できる程度に信用できるかどうか)を判断することに役立ってきた。一方で、このような非公式のやりとりは、遊んでいるかのように思われないだろうかという心配にもつながっている。実際に大量に交わされる雑談をみて、生産性が損なわれていると考えるマネージャーは多い。企業側も社員も公私両方のやりとりをオンラインで行うことになれなければならない。

罠その3. 学びを認識できない
SNSを使ってどのような学びがあったかを尋ねると、圧倒的に多い回答は「別に何も」というもの。ソーシャルツールを使った学びは、他人が取り組んだ仕事に関するものであり、自分との直接的な接点がないため、学びと認識されないのである。
SNSの関わりは、偵察や盗聴にも似ている。実際には、「傍観者」や「観察者」として過ごす時間のほうが、コンテンツ制作(記事の作成、情報共有、文書や動画の作成)などよりもはるかに長い。
ソーシャルツールを通して得られるナレッジには2種類ある。問題解決に関する他者のコミュニケーションを観察して得られるダイレクトナレッジと、自分に必要な専門知識を持っているのは誰か、あるいはその人物を知っているのは誰かといった情報を得るメタナレッジである。メタナレッジは、直接的に何かを得られる訳ではないが、実は有益な情報を手にいれることができる。ナレッジの共有やスキル構築の可能性を明確に強調しないと、SNSを十分に使いこなすことは出来ない。

罠その4.誤ったデータに誘導される
社員のコミュニケーションや行動がSNS上ではっきりと見えるため、それに誘導されて人々が謝ったデータに注目し行動してしまうことがある。最も目立つ情報やナレッジが最も重要だと見なされ、目に見えにくい行動やプロセスは評価されにくいと言うことが起こる可能性がある。

職場でソーシャルツールを活かすために必要なこと

1.目標を定義する

  • SNSをなぜ活用するのか、意外にもその目的はあまり社員に知らされていないことが多い。社内ソーシャルツールを有益なものとするには、それを使用する社員がクリティカルマス(結果を得るために必要とされる量)に達する必要がある。その目的やそこから得られる利益を明確に説明しておかなければならない。
  • 社内SNSによって、社員はより広い範囲の同僚と協力できるようになり、専門知識についての意識が高まり、組織全体のコラボレーションが活発化する。
  • ナレッジ共有の強化。企業は徐々に、社内のナレッジを共有して競争優位につなげるという目的でソーシャルツールを使うようになっている。その恩恵は組織的なレベルで得られることが多く、その後は戦略的に活用される。
  • 一体感のあるグローバル企業の創出。ソーシャルツールは公私両面で人間関係作りを後押しし、地域や文化の境界を超えて信頼感や親近感を育むことができる。

2.アンビエント・アウェアネスを強化する

アンビエント・アウェアネスとは社会科学用語で「自分の周りで発生する、自分が直接参加していないコミュニケーションや行動を認識すること」を指す。これを強化することで、目標達成の可能性が高くなる。
これを実現するために重要なことは2つ。1つは、経営陣が、一見業務に無関係なやりとりを奨励しその価値を認めること。2つめは、一見して重要ではない関係ないと思われる同僚の細かい情報でも、知っておくことは有意義なことだと折に触れて社員に伝えること。

3.運用規則を明確にする

社内SNSに対して企業が抱きがちな懸念とその対応策は3つある。
①非公式すぎること(これは気にしないこと、最近のコミュニケーションの規範はカジュアルさと簡潔さにある)
②機密情報を共有できてしまうこと
③外部から義務づけられた規制ポリシーを不注意に破ってしまうこと
②、③については、必ず対処しなければならない。施策としては「可視性のマネジメント」を行うこと。リーダーは情報やデータの中で、共有してはならないものとよいものの種類を明確に示さなければならない。

4.規範を示す

社員は、上の人の振る舞いを見て行動する。もし、リーダーが社内ソーシャルツールに姿を見せなかったら、社員も参加しないだろう。リーダーが、公式通知しか投稿しなかったら、このツールを社員同士のコミュニケーション手段とは見なされないだろう。リーダーは率先して、期待する行動の規範を示さなければならない。

ソーシャルツールは、ぱっと見の単純さとは裏腹に、実際にははるかに複雑な作業である。しかし、社内ソーシャルツールを活用し成功を収めている企業は、世界各国の同僚との協力を深め、コミュニケーションやスキル/ナレッジの共有を強化し、より効果的なコラボレーションやイノベーションを実現しているのである。

    

社員の働き方は多様化し、職場で顔を合わせて雑談やおしゃべりをする機会はどんどん減少しています。だからこそ、時間や場所を選ばずコミュニケーションが図れるソーシャルツールへの期待は大きいのではないでしょうか。一方で、“飲ミニケーション”や“たばこミニケーション”など、対面にこだわる上司はまだまだ多いようです。この層への対策が成功のカギかもしれません。ソーシャルツールを有効に活用し、新しい関係性を組織の中に作るときが来ているように感じています。