ダイバーシティな日々


アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)に対する関心はますます高まっています。
2000年以降、ノーベル経済学賞で行動経済学者が立て続けに受賞していることとも関連があると感じているのは、私だけではないでしょう。


2002年 ダニエル・カーネマン プリンストン大学名誉教授
2013年 ロバート・シラー イェール大学教授
2017年 リチャード・セイラー シカゴ大学教授

行動経済学は、心理学の理論や分析の手法を応用して、人々の経済行動や金融市場の変動などを解明しようとする経済学の一分野。心に着目した経済学 ともいわれています。
まさに「経済は感情で動く」のですね。

いろいろ取り組んでもなかなか望む成果につながらないとしたら、そこには人の感情や思考、関係性が大きな影響を与えている可能性があります。だからこそ、組織の中での無意識(アンコンシャス)、潜在意識(サブコンシャス)、暗示(インプリシット)に注目が集まるのですね。

無意識の関連付けが、ネガティブに作用し、職場の雰囲気や相手の感情に悪影響を与えてしまう。知らず知らずに意思決定の罠に陥ってしまい客観的な判断や決断ができなくなってしまう。放置しておくと非常に危険なリスクの高いテーマなのです。

クオリアではニーズにあわせて、様々なトレーニングを提供しています。めざしているのは、意識のアンテナを立てること、15度その視野を広げてもらうこと、取り扱い方の具体的なイメージとアクションを持ち帰って頂くことです。

研修後に、もっと理解したいがどんな本を読めばいいですかと聞かれることも多くあります。以下のような書籍は、アンコンシャス・バイアスが発生する脳や心のメカニズムやアンコンシャス・バイアスの類型(パターン)、対策法などを理解するうえで助けになると思います。

特に、中川喜代子著「自分を好きになろう-セルフエスティームと人権感覚」では、「自尊感情得点が高い人は、人権問題に対する関心も高い。攻撃的な行動をとる原因として、『恐怖心』と『自分自身に対する消極的なイメージ』『コンプレックスや劣等感』がある」、という話はアンコンシャス・バイアスを考える上で非常に興味深いものです。また、偏見が強い傾向にある人は、あいまいさへの許容度が低い、異質なものへの非寛容さが強いということもわかっています。

その他、学習する組織における「メンタルモデル」や、プロセス指向心理学に関する本も役に立ちそうです。またプロセス指向心理学における「ランク」を理解することも、アンコンシャス・バイアスを考える上では参考になるでしょう。
アンコンシャス・バイアス対策には、これさえ知っておけばという正しい答えがあるわけではありません。学びと実践を繰り返しながら、その取扱い方、対応法をその都度考え実践していくことが大切です。

<おすすめ書籍>
ダニエル・カーネマン著「ファスト&スロー」
フレッド・コフマン著「コンシャス・ビジネス」
シャンカール・ヴェダンタム著「隠れた脳」
ヨーラム“ジェリー”ウィンド コリン・クルック ロバート・ガンサー著「インポッシブル・シンキング」
上瀬由美子著「ステレオタイプの心理学」
中川喜代子著「人権学習ブックレット-寛容性」「偏見と差別のメカニズム」「ことばと人権」「自分を好きになろう-セルフエスティームと人権感覚」「地球市民をはぐくむ学習」

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