無償事業報告

株式会社クオリアは、全国の自治体・男女共同参画センターを対象にした、ジェンダーバイアスワークショップの無償提供事業を実施しました。

内閣府令和3年度、4年度「性別による無意識の思い込み(アンコンシャス・バイアス)に関する調査」をもとに、いまだ社会に根強く残るジェンダーバイアスの払しょくに向けたワークショップを開発。ワークショップの実施を希望する各自治体・男女共同参画センターが募集から運営業務を行い、クオリアが派遣した専門のインストラクターが講師を勤めました。

事業概要


実施期間 2022年10月1日~2023年3月31日
募集/運営 各自治体・男女共同参画センター
講師 ジェンダーバイアスワークショップインストラクター
受講対象者 男女共同参画センターを利用する一般市民
開催形式 ワークショップ形式/オンライン(希望に応じて対面またはハイブリッド型で実施)

*本事業は、株式会社クオリアが独自に主催するものであり、内閣府とは関係がございません。

無償提供事業のプレスリリースを読む

本ワークショップ開発の基となる、内閣府「性別による無意識の思い込みに関する調査」の調査結果は
以下から閲覧、ダウンロードできます

調査結果はこちら概要版はこちら

実施結果

全国の自治体・男女共同参画センターを対象に、ジェンダーバイアスワークショップを実施しました。
実施した自治体・男女共同参画センターは以下の8拠点です。


都道府県 市町村 施設名 開催方法 担当講師
長崎県 長崎市 長崎県男女共同参画推進センター リアル 井上智美
富山県 富山市 富山県民共生センター「サンフォルテ」 オンライン 北嶋紀子
三重県 四日市 四日市市男女共同参画センター リアル 高橋紀子
静岡県 浜松市 浜松市男女共同参画・文化芸術活動推進センター ハイブリッド 奥住優子
岩手県 盛岡市 岩手県男女共同参画センター リアル 多賀恵子
愛媛県 松山市 松山市男女共同参画推進センター・コムズ ハイブリッド 玉井幸江
千葉県 野田市 野田市福祉部人権 男女共同参画推進課 リアル 千田朝代
長野県 長野市 長野市男女共同参画センター オンライン 渡辺郁

開催自治体の声


参加者アンケートでは、9割の方が「とても満足」「満足」と答えていただけました。参加者同士で話し合い、共感や気づきを得られ、ワークでは大盛り上がり。話したりない方は終了後もトークを続けていました。 参加された方の何割かは、アンコンシャスバイアスについては知識が浅い方もおり、学びを深める機会となりました。各々、地域や職場に持ち帰り、リード・ザ・セルフを実践してくださることと期待します。


参加者からは、「普段は話をしないタイプの人と話ができて良かった」、「身近な人に声かけをする時にも気に留めて置きたいと思った」といったポジティブな感想をいただきました。 ワークショップを活用することで、仕事上あまり話をする機会のない職員同士が交流することができ、話を聞くだけの講座より、自分とは異なる気持ちや意見を交換し知ることができました。 参加者のアンケートにもありましたが、講師の話すスピードや話し方が聞きやすく、内容が理解しやすかったです。


アンコンシャス・バイアスについて学ぶことができる講座を開催したいと以前より考えていたため、このような充実した内容のプログラムを無償で提供していただけて大変感謝です。アンコンシャス・バイアスのテーマ中でも、男女共同参画推進センターとしては特に「ジェンダーバイアス」に特化した視点で取り組みたかったので、ピッタリの場でした。具体例を盛り込みながら、アカデミックな内容まで網羅して取り上げていただいたため、大変満足しております。性別、年代、所属等、様々な方々がお越しくださり、それぞれの立場からアンコンシャス・バイアスについて考え、意見交換することができる機会を提供することができました。


参加者の声


日頃の生活の中に違和感を感じている部分があり、そのことにより気分が落ちたりすることが多かったのですが、その原因が少しわかった気がします


自分の気持ちに加え、グループの方の気持ちを聞きながら、身近な仕事や地域活動に置き換えて考えることができました


一方的に講師の話を聞くのではなく、ワークショップ形式のおかげでテーブルを囲んで話をすることができ、より一層理解が進みました。


気づき・意識・行動の「行動」のところまで提案してくれた内容で良かったです。なかなか実行することは難しいですが、考えておくべきことがクリアになり、とても満足でした


 


参加者アンケート結果


□ 参加者の性別割合


□ 参加者の年代割合



□ ワークショップに参加した目的・理由


  • 地域活動での男女の参画を進めるための大きな課題として、ジェンダーバイアス、アンコンシャスバイアスの解消があると考えています。その課題解決のきっかけを探るため参加しました。
  • アンコンシャスバイアス、特にジェンダーバイアスについて社内で共通認識を持てたらいいなと思い、第三者からの話の方が浸透するのでは?と考え参加しました。
  • 知識を広めたい(ジェンダーバイアスが何なのか知りたい)ため。
  • 自分が育ってきた時と、自分が育てている子ども達の今、環境や時代の違いから課題に対しての受け取り方と考え方の違いを知りたくて、子どもと一緒に参加しました。
  • 男女差のない暮らしやすい社会とは何か、それを実現するための具体策は何かを知りたいと思い、参加しました。

□ ジェンダーバイアスへの理解度の変化を教えてください


変化した 34.4%
やや変化した 54.8%
分からない 4.3%
あまり変化はない 5.4%
変化はない 1.1%

「変化した」「やや変化した」と回答した方が89.2%を占め、理解度が深まる時間を提供することができました。

□ ワークショップの満足度を教えてください


とても満足 40.0%
満足 47.4%
どちらでもない 9.5%
やや不満 1.1%
不満(物足りなかった) 2.1%


「とても満足」「満足」を87.4%が占め、一方、不満に感じる方は全体の3.1%に留まりました。満足度の理由からも、評価の高いプログラム内容を提供することができました。

□ ワークショップに満足した理由・感想


  • ワークショップでは今まであまり考えたことのないことを深く考える機会になったし、他人の意見を聞く良い機会になったためです
  • 実践するための具体的なアドバイスがあったのが良かったです。日常生活に活かしていきたいです。
  • グループワークで他の人の見方、考え方を聞くことができたのが良かったです。また、言葉の言いかえが実生活で役立つと思い、満足でした。
  • 普段からジェンダーバイアスについて啓発する立場にありますが、研修を通じて改めて学び直すことができたからです
  • 漠然と頭にあったモヤモヤが言語化されて、ちゃんと認識できるようになりました。
  • 無意識のバイアスがかなり多いことが分かりました。「自分は意識しているから大丈夫」ではなく、新しい意見を聞いていきたいと思えた時間でした。

□ その他、アンケート結果(5項目)


以下の5項目のアンケートで、「強く思う」「そう思う」が、それぞれ9割前後を占める結果となりました。
ジェンダーバイアスが関係性や周囲に影響を与えることの理解、そして、その払しょくに向けたアクションを起こすきっかけとなる時間になりました。

アンケート項目 「強く思う」「そう思う」の割合
ジェンダーバイアスが人間関係にも影響を与えることが分かった 95.8%
日常の何気ない一言や態度、表情に
ジェンダーバイアスが潜んでいることが分かった
99.0%
自分自身もジェンダーバイアスを持っていることに気づくきっかけになった 88.7%
ジェンダーバイアスの払しょくに向けて、
自らアクションを起こそうという意識が高まった
91.7%
今回の学びや気付きを、周りの人たちに伝えていきたい 87.4%

 
 



 実施を検討する企業様・各自治体様へ



本事業の今後


2023年3月以降、ジェンダーバイアスワークショップの提供は「有償」となります。また、企業様向けにも研修として、展開し広く提供していきますので、ご関心のある企業・団体様はお気軽にお問い合せください。


ワークショップ・研修の概要


名称 ジェンダーバイアスワークショップ(研修)
内容
グループワークやディスカッションを挟みながら理解を深めていきます
■あなたはどっち?
■性別役割分担意識とは?
■無意識の思い込みによる影響
■無意識の思い込みをなくすために
対象 企業、全国の自治体・男女共同参画センター
講師 ジェンダーバイアスワークショップインストラクター
*弊社の養成講座を修了した講師です。
開催形式 ワークショップ・研修
実施方法 オンライン/リアル/ハイブリッドから選択
※担当するインストラクターと調整の上、決定
ワークショップ/研修時間 約2時間
価格 お問い合わせページよりご連絡ください
コンテンツ制作・企画・監修 株式会社クオリア

※無償提供事業とは異なり「有償提供」となります。費用の詳細はお問い合わせください。

 
 
ー 実際のワークショップの様子 ー



インストラクターの紹介

ワークショップ/研修の提供は、株式会社クオリアが提供する養成講座を修了した専門のインストラクターが担当します。

インストラクターの紹介

監修者紹介


荒金 雅子(あらかね まさこ)
株式会社クオリア 代表取締役


・国際ファシリテーターズ協会認定プロフェッショナル・ファシリテーター(CPF)
・日本心理的資本協会認定 PsyCapMaster(サイキャップマスター)
ダイバーシティ&インクルージョン推進のフロントランナーとして、長年活躍中。
2014年から本格的にアンコンシャス・バイアスの研修やコンサルティングを実施。製薬、自動車、電機、化学など大手企業を中心に、これまで100社以上、3000人以上の受講生に提供している。わかりやすく楽しみながら学べるファシリテーションスタイルと目的と成果を意識したプログラム設計で高い評価を得ている。


【著書・執筆】
「多様性を活かすダイバーシティ経営~基礎編」、「(同左) ~実践編」(日本規格協会)、「プロフェッショナル・ファシリテーター」(ダイヤモンド社)(原題「Standing in the Fire」Larry Dressler著)翻訳協力 他多数
【活動】
日本ファシリテーション協会フェロー/昭和女子大学「キャリアカレッジ」講師(2015年~)/2019G20大阪エンゲージメントグループW20(Women 20)運営委員他多数


 
  
ジェンダーバイアスワークショップについてご興味がある方は
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